オリーブ葉茶の健康増進効果とは?
2022/02/13


Almudena_Sanz_Tabernero / Pixabay
こんにちは。ひご自然食品の久保です。先日、金沢大学サテライトプラザの第11回ポリフェノール学会にてオリーブ葉茶に関しての発表が有りましたので、ご紹介させていただきます。
オリーブの葉が注目される理由とは?
オリーブの果実から取れるオリーブオイルは有名です。これまでに多数の基礎研究が実施されており、ヒトへの健康増進効果や疾患予防効果が明らかにされてきました。ここで注目しておきたいのが、オリーブは果実だけでなく、葉にも有効成分オレウロペインやヒドロキシチロソールなどのポリフェノールが豊富に含まれているのです。
オリーブの葉のポリフェノールでの効果とは?
今までの研究ではオリーブの葉のポリフェノールでコレステロール低下作用や血糖降下作用があることが確認されています。さらには、閉経後の女性を対象としてオリーブ葉抽出物を含むサプリメントを12ヶ月間投与した介入試験では、骨代謝および脂質代謝指標の改善が認められたことが報告されています。
論文内容をまとめてみました。
オリーブ葉茶と緑茶での飲料試験を実施しています。(両検体群でのエネルギー摂取変化量、栄養素摂取変化量及び身体変化量に群間差はなかった)
・オリーブ葉茶群・・・・開始時に比べて体重と腹囲が減少しており、LDLコレステロール濃度とlogTG濃度(中性脂肪)が低下傾向にあった。
・緑茶群 ・・・・開始前後で体重、腹囲での優位な変化は認められなかった。LDLコレステロール、logTG(中性脂肪)は開始時から12週間後に低
下していた。
※空腹時血糖値(FPG)が低い値群同士と高い同士の比較
1 オリーブ葉茶群(FPG低値)は、緑茶群(FPG低値)と比較して、HbA1c(ヘモグロビンA1c)変化量が有意に低下していました。
2 オリーブ葉茶群(FPG高値)は、緑茶群(FPG高値)と比較して、12週間後にFPG(空腹時の血糖値)が低下した。
3 オリーブ葉茶群(FPG高値)は、緑茶群(FPG高値)と比較して、腹囲の減少が見られた。
まとめ
オリーブ葉茶の継続的な摂取によって顕著な脂質代謝改善効果は認められなかったが、オリーブ葉茶が緑茶に比べて腹囲の減少や糖代謝改善につながる可能性が示唆されたと報告されています。ヨーロッパではなく、日本産のオリーブ葉茶の拡大が楽しみです。
参照元:第11回 日本ポリフェノール学会年次大会 442
松生クリニック http://matsuikeclinic.com/pdfindex.html オリーブ油文献一覧