耳鳴りは気にするほど良くない!?
2022/02/08


Tyca / Pixab
耳鳴りのお客様で、様々なサプリメントを試して、ひご自然食品の冬虫夏草が少しではあるが良いというお声をいただきました。耳鳴りになって冬虫夏草を飲んでまだ一ヶ月ほどではありますが、今までの健やかな元気を取り戻したとのことでした。耳鳴りの方に関わらず、耳鳴りでない人も疲れた時に耳鳴りがした経験はないでしょうか。短時間であればさほど気には留めないでしょう。だけど、静かに眠ろうとした時や、当たりが静かになると耳鳴りが聞こえたり、1日中耳鳴りが頭の中で鳴っている状況では、どうしても耳鳴りに注意が行ってしまうのではないでしょうか。耳鳴りが気になると脳の中でいくつかの部分が過剰に反応してしまいます。
脳のどの箇所が過剰反応しているのか?
脳の大脳の司令塔という、大脳新皮質の『前頭前野』というところがあります。思考や創造的な活動を担う所です。耳鳴りが聞こえてくると、前頭前野の一部が下した判断が耳鳴りの症状に影響を与えてくるそうです。『なんで耳鳴りが起こるのだろうか?このまま耳鳴りが治らないのではないのか?』耳鳴りの正体がわからない状態で脳が考え始めるとだんだん不安になっていって、この不安が耳鳴りを悪化させる原因になるそうです。
耳鳴りの人は帯状回の活性が高まる。
耳鳴りの人は、まず起きたら耳鳴りはどうなっているだろうかと耳鳴りに注意を向け、耳鳴りが聞こえるか確認します。この確認の働きが帯状回で耳鳴りが続くと『注意』の活性が高まっていきます。耳鳴りを気にせずにいられなくなると意識が耳鳴りにいってしまい、更に帯状回を活性化させてしまう悪循環を生んでしまうのです。また耳鳴りは、苦々しい記憶を反芻することでも起こってしまいます。過去に誰かにひどいことを言われたことを気にしていると海馬の記憶が活性化して、これによって耳鳴りを悪化させてしまうのです。扁桃体は、側頭葉の内側にあるアーモンド形状の神経細胞の集まりで、情動の反応処理をするところで、記憶と関係している箇所になります。扁桃体は、耳鳴りへの敏感な反応を脳内各部に促すことで、苦痛のネットワークを形成する中心となり、不安、恐怖、悲しみが止まらない状況になってしまいます。自分一人では考えずに、お医者さんや友人、親族と耳鳴りの状況を話していくことも大切ではないでしょうか。
【脳の用語】
帯状回・・・感情の形成と処理、学習と記憶にかかわりを持つ部位
聴覚野・・・音の知覚
前・後帯状回・・・認知、注意
前頭前野・・・うつ、不安
扁桃体・・・苦痛
海馬・・・記憶