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オリーブ

オリーブの葉の安全性は?毒は?

2022/02/08



wuzefe / Pixabay

前回、オリーブの葉の残留農薬についてお問い合わせがありました。ひご自然食品で扱っているオリーブの葉には農薬自体は散布していませんが、その証明書を提出してくださいとのことでした。そもそも農薬ということから残留農薬についてお話させていただきます。

そもそも農薬とは?

厚生労働省で農薬としての概念は、農作物を病害から防ぎ、さらに増産を計るために、農地にばら撒かれる薬品類のすべてを農薬と規定しています。何度も何度も生えてくる雑草でさえも枯らしてしまう恐ろしい毒です。日本国内での農薬使用量が増えてきており、単位面積では、日本はヨーロッパ諸国の6倍量を使用、さらにアメリカの7倍量を使用しているようです。この世界レベルでもトップクラスの農薬使用国になっているのです。植物にとっての毒なのですから、人間にとっても毒になりますね。農薬(毒)を使用しない農薬不使用や有機JASの農作物が本当に貴重になってきます。

新残留農薬基準ポジティブリストとは?

2006年5月29日から残留農薬基準であるポジティブリスト制度がスタートしました。残留農薬基準とは、農作物に含まれる農薬が基準を超える量が残留していた場合、その農作物は販売禁止となります。

つまり今までは農薬をたくさんかけて見た目が良かった作物も、目に見えない農薬という毒をしっかりとチェックする体制が出来たことになります。

ネガティブリストとポジティブリストの違い

ネガティブリストとは、残留していはいけない農薬を提示する制度になります。そうなると基準が設定されていない農薬は農薬が残留しても規制できないのです。しかし、ポジティブリスト制度が導入されることで、農薬の使用を認めるものをリスト化し、さらに基準値が設定されていない農薬は、『一律基準で0.01ppm』が適用されています。25メートルプールに1滴の農薬が落ちた場合に農薬(毒)を検知してしまうレベルです。ものすごく薄く感じるかもしれませんが、それだけ農薬が恐ろしいということです。

オリーブの葉に毒はありますか?

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オリーブの葉には毒性はないのでしょうか?せっかく農薬を使わずに良いものが出来たとしても、害があっては意味がありません。オリーブの葉のエキスについて毒性試験が実施されております。

ネズミの試験を7日間実施して、ネズミ体重1㎏あたりに1g与える大量投与を実施しても毒性が見られなかったそうです。オリーブの葉に含まれる有効成分『オレウロペイン』については致死量50(LD50)を

実施して有毒投与量がつかめない程安全だったそうです。

※LD50とはその物質を与えた時に全部の実験動物の50%が死ぬと考えられる量のこと。

エレノール酸カルシウムの安全性は?

オレウロペインを加水分解して産出されるエノール酸にカルシウムが結合した、エノール酸カルシウムについても毒性を調べているようです。

エノール酸カルシウムは微生物を殺す能力があるため、毒性試験は動物にて行っておりました。(ネズミ、犬、鶏、うさぎなど)

1日あたりにマウス1㎏に対して30、100、300mgを経口摂取しても問題がなかったようです。(1970年のレポート)

犬には1ケ月間経口投与を行い、犬の体重1㎏にあたりに3、10、30mg与えても問題なくなかったようです。ただし胃に軽度の炎症が見られたようです。

鶏には鼻から注入して、2日語には鼻汁が出たり、鼻介骨の上皮や固有層に変化が起きていましたが安全で無害だったようです。

人間のボランティア試験を実施しており、エノール酸カルシウムをスプレーでは鼻の粘膜に吹き付けても問題なかったようです。

(濃度 0.00085%~2%の範囲)

 

安全性データ参照は下記書物のp68~71を参照しております。

オリーブ葉エキスの力 M・ウォーカー氏 今村光一氏

参照元:最も恐ろしい残留農薬 体内に蓄積され、生命を脅かす

健康科学研究所所長・薬学博士/久郷 晴彦

 

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