ガンと戦う免疫防御システムの活性を高める冬虫夏草!?
2022/02/22
前回のお話では、免疫機能が「ガン」に効果があるということをお伝えいたしました。冬虫夏草とガンについて研究されている、高野氏、廣瀬氏、矢萩氏らが研究してきた内容を抜粋してお話しさせていただきます。
彼らは、冬虫夏草から有効成分を抽出したものを『IJCE』と名付け、様々な試験を実施しております。『IJCE』の成分(冬虫夏草抽出成分)には全身の免疫応答機能を健やかに元気にする働きがあり、抗ガン剤によって低下した免疫をサポートしてくれるというのです。
その作用は、まさにBRM(生物学的応答調整物質)の一つと言えます。BRMとは、生体の機能を調整し、健康な状態を作っていくような物質のことを言います。なんか聞きなれないことが多いなと思いますよね。
実際免疫はとても複雑な生体反応の連続で、ちょうど滝が流れ落ちるように一連の反応が次々に連続して起こっていきます。
腸管免疫とは異物から身を守るシステム
免疫は皆さんご存知の通り、異物を害から守る生体防御システムで、健康維持と大きな関わりを持っています。
自己と非自己(自分でないもの)を区別することで、抗体を作って病原菌を退治して、ウィルスに侵された細胞やガン細胞を攻撃して、『異物』の害から体を守っているのが免疫です。
2002年11月に中国の広東省から発生した「新型肺炎」(SARS)が強い感染力と高い死亡率で世界中を震撼させたのを覚えていますでしょうか。
この新型肺炎は、人類がこれまで経験のなかった新種のコロナウィルスによるもので、これまで作られてきた薬が役に立たないという手ごわい敵でしたが、最終的に生死を分けるものは、その人の免疫力によるのです。
人間の免疫作用は、我々の想像を遥か超えた、防御システムです。この防御システムがあるから人類は数百万年もの長い間生きてくることができのではないしょうか。腸管、つまりは小腸の粘膜には、全身の免疫応答に関わる重要な器官があり、その中心になっているのがパイエル板です。
腸管免疫の主役のパイエル板とは?
パイエル板は腸管免疫で主役になる器官で、小腸粘膜下にある器官の一つです。小腸には絨毛と呼ばれる細かい突起がびっしりと生えており、その絨毛が全くない部分があることに、1677年にパイエルという人が見つけたのです。
その部分のサイズは一定ではなく、絨毛の中に、パッチワークを施したように存在しています。1971年になってからハイエル板がどういう働きがあるのかということが分かってきたのです。
まだまだ新しい腸管の世界は未知なところが多く「免疫の新大陸」とも言えるほど奥が深いのですが、ガンと戦うためにも免疫の働きは研究し続けていかなければならないと思います。