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ビタミン

ビタミンAの取り過ぎに注意!?

2022/02/07



lpittman / Pixabay

こんにちは。ひご自然食品の久保です。ビタミンAって鶏、豚、牛の肝臓に多く含まれていたり、乳製品の卵やバター、イカや鰻などに含まれているそうです。

ビタミンAの欠乏症で有名なのは、『とり目』と呼ばれる夜盲症です。この病気は暗いところでは視力が奪われ、そのまま放置していると角膜上皮細胞が破壊され、角膜が乾いて鱗状に変形し潰瘍ができて最終的には失明してしまう恐ろしいものです。発展途上国では年間50万人以上の子供がビタミンA欠乏によって、夜盲症になってしまい失明するかもしれないと言われているそうです。

ビタミンAの働きとは?

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映画館などの暗い場所に入ったときに、目が慣れなくて中々動き出せないという経験はどなたも経験があるのではないでしょうか。暗さに慣れていく現象は、『暗順応』と呼ばれ、ビタミンAの効力が発揮されるそうです。目の網膜には、明るい時に働く、錐体(すいたい)と暗い時に働く杆体(かんたい)の二つがあります。杆体にはビタミンA類縁体のレチナールというのとタンパク質が結合した『ロドプシン』という物質が含まれています。このロドプシンは少しの光でも反応して、分解して情報伝達物質として脳へ伝えて、ロドプシンが再合成されるのに時間がかかるため、暗闇から明るいところに出るとなかなか見えにくいということになります。

ビタミンAって2種類ある?

ビタミンAといえば一般的にはビタミンA1を示しますが、ビタミンA2もあるそうです。ビタミンA2は淡水魚の肝臓に入っており、人間が摂取できる機会はすごく少ないです。またビタミンAはレチナールやレチノイン酸などの形で存在してるため、ビタミンA類縁体または『レチノイド』と総称したりします。ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に保つのもあるそうですが、さらには口、鼻、のど、肺、胃、腸などの粘膜は上皮細胞を健康に保つことで、寒くなった時期には積極的に摂取していくと良いではないでしょうか。

 

ビタミンAは過剰摂取でもいいの?

では実際にビタミンAを沢山摂取すれば体にいいかというとそうではありません。ビタミンAは肝臓に蓄積されますが、過剰摂取すると肝臓にたどり着くまでに、体に対して様々な毒性をもらたらして、吐き気や頭痛、発疹、下痢などの症状を起こしてしまいます。過剰症の報告例は、北極を探検していたチームが氷上の白熊やアザラシなどの肝臓を食べて激しいめまいと頭痛、悪心、嘔吐などの急性症状に襲われてしまいました。その原因は動物の肝臓にはビタミンAが沢山貯蔵されていたからなのです。ビタミンAを多く含む深海魚やサメなどの胆を食べた人の中に過剰症を発症するケースも時にあるようです。どんな成分も摂取しすぎは危険ですね。

プロビタミンAとは?

ビタミンAに変わって注目されているビタミンがあります。それはカロテノイドと言い、自然界に500種類上存在していて、橙色、黄色などで、このうち30種類は体内でレチノイドに変わる『プロビタミンA』すなわちビタミンAの前駆体としての活性を持っています。代表的なものとしてはニンジンに含まれる『ベータカロテン』です。ベータカロテンはビタミンAのように体内で蓄積されなくて、多くとっても毒性の心配が少ないようです。その他にプロビタミンAとしては、αーカロテン、ルテイン、フコキサンチン、クリプトキサンチンなどのカロテロイドです。

ビタミンAの推奨量はどのくらい?

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015 年版)を参考に抜粋したのが以下になります。ご参考にしていただければと思います。

30~49歳 900μg/日

50~69歳 850μg/日

70歳以上 800μg/日

年齢と共に摂取量は減っていますが、過剰症があるビタミンAは適度な摂取量を守っていかないといけないようです。

参照

ビタミン・ミネラルの本 吉川敏一氏

厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要

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