ペットと共に病気と闘うには(その2)?
2021/06/15
前回での『ペットと共に病気と闘うには(その1)?では、ペットの検査方法について紹介させていただきました。視診、聴診、触診、体脂肪率、血液検査などの他に引き続きどんなものがあるか紹介させていただきます。
4 血清検査
肝臓、腎臓、腎臓、脾臓、副腎、甲状腺、上皮小体などの機能や電解質のスクリーニング検査して異常を見つけます。
5 腫瘍検査
ヒト用の検査試薬TSGFを犬へ応用することで、悪性腫瘍の早期発見や良性、悪性などの判断補助、転移や再発の診断補助の検査ができるようです。空腹時(食後9時間以上たったもの)を採血して、血清分離したもので、2~5日で結果が分かるようです。
6 糞便検査
便の色や、形、においなどから判断して、腸内細菌や消化器官の異常を調べます。少量の便を採取して、顕微病で観察すると寄生虫の有無なども調べることもできて、腸内細菌のグラム染色で菌の割合を見ることで、腸内環境を予測することもできるようです。
7 尿検査
尿の性状、比重、尿沈渣を調べて、腎臓、膀胱、尿道での異常や内臓気のの状態がわかり、尿沈渣に膀胱内に腫瘍ができていることを示す、腫瘍細胞が見つかることもあるようです。
尿沈渣とは・・・尿を遠心分離機にかけ、沈澱した赤血球や白血球、尿酸結晶、細胞、細菌などの固形成分の量を種類を調べる検査です。
8 被毛ミネラル検査
ペットの被毛をひとつまみ切り取るか、もしくはブラッシングで抜けた毛を0.5g分を検査して、被毛から有害ミネラルが蓄積していないか、必須ミネラルが不足していないかどの判断基準になります。
被毛検査項目(有害) カドミウム、水銀、鉛、ヒ素、アルミニウム
必須ミネラルの検査 ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、セレン、ヨウ素、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛、コバルトの量が分かるようです。
9 病理的検査
腫瘍の塊や骨髄に針を刺して、細胞をさいしゅして、腫瘍性のものか炎症性のものかを調べます。病理組織学検査は塊や臓器から組織を少しだけ採取して、ホルマリン漬けしたあとに、検査する方法です。
少しでも早く動物病院に連れていって、検査をしていただく参考にしていただけると幸いです。
ペットが癌に負けないために
宮野 のり子氏
花田 道子氏