漢方に用いられている桑の葉とは?
2021/02/04
皆さん桑の葉が漢方に用いられていたことをご存知でしょうか?中中葯志(ちゅうやくし)という中国の薬物に関して解説した書物があります。これには、桑の葉は『神農本草経』に桑の葉が収載されていると書かれています。『神農本草経』は、中国漢方の古典とされており、古くから桑の葉の薬効が認知されていたことが分かります。
中葯志に書かれている桑の葉とは?
中葯志には、桑の葉は『肺経、肝経ににはいり、風を去り情熱する。血を涼め、目を明らかにし、頭痛、目赤、口渇、肺熱による含嗽、風痺、下肢の象皮腫を治す』(抜粋)とあります。どういうことかというと、呼吸器系統や消化器官の代謝系疾病(糖尿病や腹痛)のほか、様々な病気に効くように解釈できます。肺経や肝経はいわゆる経絡といわれるもので、東洋医学の独特の考え方になります。痛いところを直接治すのはなく、足のツボや鍼を打ったり、お灸をしたりして、足のツボと胃が経絡で結ばれているという考えで治療を行います。
中葯志が効能とは!?
あくまでも中葯志に書かれている効能ですが、紹介させていただきます。
・寒熱、出汗を除く
・大小腸を利す
・止渇し茶法の様相をしめす
・霍乱(暑気あたりの病)による腹痛、嘔吐、下痢を治す
・風痛、出汗、撲損による瘀血を除く
・風痺を去る
・盗汗を止める
・風泪を去る
・咳嗽を治す
・止血
・陽風を去る
・血を涼め、胃を潟ぎだし、湿を燥す
・吐血、金瘡、出血を止める
・喉痛、歯痛、顔の浮腫を治す
あくまでも東洋医学観点のものであるため、西洋医学とは必ずしも一致はしませんが、ご参考までに。
例えば、風痺というのは、日本では脳卒中によっておこる手足の痺れなどの症状になると思われますが、この風痺に効果あるとということは、動脈硬化症、高脂血症、高血圧などの予防効果あるのではないかと期待されます。今後も桑の葉について紹介していきます。
参照元:桑の葉パワーで毎日壮快! 引地 學氏