さつまいもの苗の植え方
2018/04/03
こんにちは。晨星興産の久保です。
(最初に当社のさつまいもの葉の生産・加工についてはこちらをご覧ください。)
さつまいもの苗を植えるのには、色々な植え方がありました。ある程度は、土に挿したり、埋めたりするだけでも繁殖していきますが、芋の大きさや数、苗を増やすためになどを考慮して、先人達は考えていたようです。
直立ざし
乾燥地帯や地温が高い地域などでは、活着しやすいように直立ざしが良いようです。活着はよいですが、芋のつく節数が少なくなり、大きな芋ができるようです。植え付けしやすいので、早堀り栽培に取り入れられています。
水平植え
水平植えは、大きい苗を土に対して、水平に埋めるやり方です。高知県や徳島県での普通堀り栽培で実施されていたようです。手法としては、葉を何枚も確実に地上に出す必要があり、3~5cmの浅植えになります。浅植えだと活着が気になりますので、苗わけしたときには、水を散布する必要があります。芋の品種の高系とよばれるものは、耐暑性があり、高温になると浅植えでも十分に芋に分化するようです。
改良水平植え
大きい苗を使って芋を数多くとることを狙って、水平うえの活着の悪さをカバーするために、切り口部分をまげて深く植える方法です。少し、植えるのに、時間がかかると思います。
釣針植え
そろった芋を作る方法です。切り口を上に曲げて、釣針形にして植えます。短い苗でも芋のつく節の深さが同じくらいになり、揃った芋が出来る手法です。
舟底植え
釣針植えよりも、少し大きな苗を3~4節の若い節が一定の深さになるように植える手法です。これも芋の数が多く、揃った芋ができるようです。
複芽植え
大株を作るならこの手法。芋から出た芽をもう一度苗床で育苗する。真ん中の成長点を芯止めして、腋芽を育ててそのまま畑に移植する。腋芽の節にも芋がついて大株になるようです。
凸面植え、波型植え
イモ数を制限して、揃ったイモを作るこを狙った植え方です。若い節にイモがつくようです。
短霧斜め植え
私たちも実施している方法です。一芽植え(一葉植え)よりは大苗を使う手法です。大きいイモは取れませんが、種芋増殖には適しているようです。
植えるときにマルチの大きさは?
植え方で異なってきますが、直立苗なら直径1mmでよいですが、水平植えではい20cmもマルチを切り開かないといけません。穴が大きくなると乾燥しやすくなるため、活着するまでは、かん水や覆土が必要です。小さい穴だと、茎がフイルムに触れてしまい焼けてしまうことがある。穴を苗よりも2cm大きくして茎の回りに土を一握りのせて置くのも良いかもしれません。
参照元:まるごと楽しむ サツマイモ百科 武田英之 氏