さつまいもの葉の血圧上昇抑制について 論文紹介
2018/04/03
こんにちは。晨星興産(しんせいこうさん)の久保です。さつまいもの葉を生葉で食べたことはありますか?少し苦い味がしますが、それがポリフェノールです。今回はポリフェノールの血圧上昇抑制について調査してみましたので紹介させていただきます。
さつまいもの葉抽出物で血圧上昇抑制!?
さつまいもの葉を80%エタノールで抽出した液を使って、血圧上昇抑制の傾向が確認できたようです。ACE阻害活性を判断基準としており、さつまいの葉の添加量に依存して、血圧上昇が緩やかになった傾向がみられている。
ACE阻害活性とは血圧上昇抑制の指標
血圧は身体の中のいろいろな仕組みによって調節されています。大きい役割アンジオテンシンⅡという物質です。
アンジオテンシンⅠ (ACEで変換)→ アンジオテンシンⅡが発生
アンジオテンシンⅡ型・・・血管を収縮したり、腎臓でのナトリウム水分排出を抑制、血液量を増やす役割
アンジオテンシンⅠ型がアンジオテンシン変換酵素(ACE)にアンジオテンシンⅡ型が作られます。ACE変換酵素を阻害すれば、アンジオテンシンⅡ型が抑えられ、血管は広がり、血圧は下がるという体の仕組みから、血圧上昇抑制の指標として使っています。
部位によって血圧抑制効果に差がある!?
さつまいもの葉を部位ごとに分けても血圧抑制効果を検証していました。さつまいもの葉身部、茎部、葉柄部の順で活性に差があった。
さつまいの葉には沢山のポリフェノールが含まれているため活性が強いと考えらえれます。
さつまいもの葉身部>茎部>葉柄部
さつまいの葉 ポリフェノールの種類でも活性に差異?
血圧上昇抑制効果ではさつまいもの葉に含まれるカフェ酸誘導体の種類よって差異がありました。
やはり一番はトリカフェオイルキナ酸です。
2番目のジカフェオイルキナ酸はさつまいもの葉のポリフェノール中には約70%程度含まれています。
トリカフェオイルキナ酸>3,4ジカフェオイルキナ酸>4,5ジカフェオイルキナ酸>クロロゲン酸>3,5ジカフェオイルキナ酸>カフェ酸
さつまいもの葉の中にも同じような多種類のポリフェノールがあり、効果に差があるのですね。
参照元:サツマイモ茎葉の血圧降下作用 Hypotensive Effect of Sweetpotato Tops. 石黒 浩二 ISHIGURO Koji